2012年10月10日

仏教学院の校歌

秋は仕事が忙しくなるのは毎年のこと。今月も気がつけばいくつも抱え込んでいました。20曲近く書くことになるでしょう。

ただ、その中でも、これまでに経験のない変わった仕事が一つあって、目下それに取り組んでいます。

どんな仕事かというと、校歌の作曲。それも日本の学校じゃありません、中国の、それも仏教学院。

実は3年ほど前に、古いお付き合いの方の紹介で、日中間で貿易をやっている中国の若手実業家の方を紹介されました。その方が書いた詞に曲を付けて欲しいと。

もちろん中国語の歌詞ですよ。内容の説明と希望のイメージをお聞きして作曲しました。ロマンチックなバラードでしたが、けっこう良い曲になったと思っています。

で、今回もその方の依頼なのですが、中国でも有数の仏教聖地に普陀山という所があって、仏教や中世史に詳しい人ならピンと来るかもしれません。平安時代に流行した補陀落(ふだらく)信仰、それと同じ意味の名前の地。

そこを開いたのは遣唐使で中国に渡った日本の僧侶だそうですから、日本と縁のある場所でもありますね。そこにある仏教学院と、作曲を依頼してきた方とは繋がりがあって、関係者から校歌の作詞を勧められたようです。

信心深い仏教徒なので、作られた歌詞も馴染みのある単語が並んでいます。菩提とか布施とか精進、持戒など。

とはいえ、僕は中国語は分からないので、その方に読んでもらったのを録音し、発音を確認しつつメロディにしていく。一応、漢字の意味はある程度分かるので、戒めの言葉は重く響くように・・・とか、流れとしての意味は分からなくても、要所要所は押さえつつ・・・。

まあ、そんな感じでメロディを作り、簡単なピアノ伴奏で作ったスケッチ録音、いちおう自分で歌ったのを事前確認のためにお送りしたら「中国語がうまいね」だって。

いま、オーケストレーションの作業にかかっていて、半分以上は進んだかな・・・。ポップ系のようにリズムセクションが使えないので、その分手間がかかります。

それに校歌だから、アカペラで歌っても曲になるようにしなければいけないし、誰でも歌えるように、難しいメロディや幅広い音域も避けなければならないという制約はあります。

ところでこの仕事、コンペなので、苦労して作っても採用になるかどうか分かりません。ただ、僕に依頼してきた方は、採用・不採用にかかわらず、作曲料は払ってくれるので。

信心深い仏教徒としては、この学院で学ぶ若者たちに伝えたいメッセージがあったようですね。

まあ現在の日中関係ですから、日本人の作曲だとどうかな・・・という所もありますが、本当の仏教徒なら、そんなことにはこだわらないだろうという思いもあり・・・。

そういえばこの間、般若心経の解説本のことを話題にしましたけど、その本を買った次の週に来た話なんですよ、この仕事。偶然にしては出来すぎていると思いませんか?
posted by 曲屋 at 00:57| Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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